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2019年1月選定のワインセット
(頒布会ワインVol.14)
白・白・ロゼ泡・赤・赤の5本セット
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弊社ワイン頒布会で1月に頒布したワインセットです。
通常よりお得になっています。
(ある程度の量で発注して、価格交渉して安く仕入れています)
以下、頒布会に毎回添えている、
しのはらによるオススメコメントを転載します。
ワイン1
Grasevina Selected (Ilocki Podrumi)2017
グラシェヴィーナ・セレクテッド(イロチュキ・ポドゥルミ)
クロアチア内陸部の辛口白ワインです。
クロアチアの東の一番端(大陸性気候)、スラヴォニア地方のイロクというドナウ河流域のぶどう畑からのワインです。
ぶどうはグラシェヴィーナで、他の国の言い方でいうとヴェルシュリースリング、ラシュキ・リズリング、リースリング・イタリコなどと呼ばれるぶどうです。リースリングと名が付きますが、本家のドイツのリースリング種とは全く別の品種であると明らかになっています。酸が高く、ALC低めの癖のない味わいに仕上がるぶどうです。
香りは、控えめな白い花や青リンゴの抑制的な香りで、決して華やかさはありません。
味わいは、豊かな酸があり、ピシッと焦点のあった、端正な辛口です。このエリアにはフィロキセラがおらず、ぶどうは自根とのこと。その影響がどこまであるのかはわかりませんが、、、透明感のある味わいのなかにも味わいの中盤以降が薄っぺらにならず力強いあたり?にその片鱗があるような、ないような。。。
クロアチアは小国ながら内陸部にも海岸部にも素晴らしいワインが存在し、発掘のしがいのある国ですね。今後もご紹介していきます。
このワインに合わせるお料理は、白身の魚の上品な煮付けなどでしょうか。旬のブリしゃぶなんかも合いそうです。
ワイン2
Aconcagua Costa Chardonnay(Errazuriz)2014
アコンカグア・コスタ シャルドネ (エラスリス)
チリの海岸地域(冷涼エリア)からの樽発酵タイプの辛口白ワインです。
正直、このワインは、味スジとしては、「よくできたお手本的な樽熟シャルドネ」です。
造り手も大規模なワイナリーなので、頒布会の基本方針とは合っていないのですが、チリワインの新しい胎動を偏見なく味わっていただきたく、頒布に組み込みました。(価格交渉で思いっきり安く仕入れられたという理由もあります)
まあ、樽熟シャルドネは、何本あっても、何かしら使い勝手がありますしね。
ここ15年ほどで、チリでは量産ワインの産地から、テロワールを表現する高級ワイン産地へと、移行が進んでいます。プロの世界では「チリ」=「非常に可能性のある高級ワイン産地」という認識が進んでいます。もともと、フィロキセラもおらず、乾燥した気候で病害のリスクが低く、恵まれた日照とミネラル豊富な土壌があり、ポテンシャルは非常に高いです。
「アコンカグア・コスタ」はアコンカグア・ヴァレーの海岸エリアという意味で、とても冷たいフンボルト海流の影響で、ニュー・ワールドの中でも指折りの冷涼なエリアです。シャルドネとピノ・ノワールの有力な産地として、人気急上昇中です。
ワインは樽発酵・樽熟成ですが、天然酵母を使用し、新樽を控えめにし、派手すぎず、かつ充実感のある味わいになっています。
マリアージュは、バターを使った料理がテッパンです。鶏と野菜をローストしてオリーブ油で仕上げた一皿なども、バッチリです。
ワイン3
Brak-Kuil Barbarossa Brut Rose (A.A.Badenhorst) 2015
ブラーク・クイル バルバロッサ ブリュット・ロゼ(A.A.バーデンホースト)
南アフリカで希少品種から作られるペット・ナット(無濾過弱発泡)ロゼワインです。
南アのここだけにしか残っていないブラーク・クイル・バルバロッサという希少品種を使ったロゼです。メトード・アンセストラル(古式製法)で、酵母ごと泡を閉じ込めた弱発泡のペット・ナットです。2次発酵用の糖分としてワイナリーが造るマスカット系甘口ワインとヴェルモットが少し加えられているという、とてもユニークなワインです。
香りはイチゴの甘いタッチがありますが、飲むと完全な辛口で、酸味は泡ものとしては控えめ。そのかわりにグレープフルーツの皮のような苦味が残ります。官能性はありませんが、SO2を使用していないからか、飲み心地がよく、いつの間にか飲んでしまいます。不思議なワインです。
ラベルの代わりに、南アフリカの使用済みの切手が貼られています。もちろん、ひとつひとつ別のデザインになります。
生産者バーデンホーストは、スワートランド地区の高品質でナチュラルなワインづくりの牽引役の一人で、世界的にも注目されています。シラー主体の赤なども素晴らしいので、ご興味あれば飲んでみてください。
ワイン4
Cotes du Rhone Lunar Apoge (Domaine de Carabiniers)2016
コート・デュ・ローヌ ルナ・アポジェ (ドメーヌ・ド・カラビニエ)
フランス ローヌ地方の濃密な中にエレガントさを感じる赤ワインです。
この銘柄は、頒布会の第一回でも使用しました。もう2年以上前ですね。素晴らしい銘柄なので再登場させます。
コート・デュ・ローヌのAOCタヴェルのエリアで、厳格なビオディナミ農法を採用しており、醸造もSO2の添加を極力控えてぶどうの風味をピュアに表現する事を目指しています。グルナッシュからの豊潤さ、シラーの力強さ、サンソーの溌剌さ、ムールヴェードルのスパイシーさを、上手にまとめ上げ、このエリアの典型にしてお手本という味わいに仕上げています。アルコールが上がりがちなローヌ地方でALC13%というのも、貴重ですね。日本の料理とは合わせやすいです。
グルナッシュの風味がダシと醤油の和風の味付けのお肉料理と相性抜群ですので、牛肉のしぐれ煮でも、肉じゃがでも、なんでも合わせてみてください。
ワイン5
Aglianico del Vulture Nero Carbone (Carbone)2013
アリアニコ・デル・ヴァルトゥレ ネロ・カルボーネ(カルボーネ)
南イタリアを代表する銘醸地の赤ワインの、少し熟成感の出てきた銘柄です。
真冬になると南イタリアのワインが恋しくなります。
このワインDOCアリアニコ・デル・ヴァルトゥレは、南イタリアを代表する高級赤ワイン銘柄で、ヴァルトゥレ火山のピュアな火山性土壌の標高400m以上の斜面に畑が拡がります。南の産地ですが微気候と土壌の特性で気温が上がりすぎず、生育期間が非常に長くなり、力強さとエレガンスが両立したワインを造る産地です。素晴らしい産地・銘柄なのですが、いかんせん南イタリアワインは長年にわたり不遇をかこってきたので、価格がまだまだ穏当です。
ぶどうはアリアニコで、南イタリア版のネッビオーロといった位置づけの、超熟タイプの高貴ぶどう品種です。
この銘柄は、樹齢のまだ若い区画を中心としたキュヴェでこの産地としてはやや早飲みタイプ。5年の熟成でほどよく味わいがほぐれていて、今とてもいい状態です。よく熟した果実の風味に加え、スパイスやタール、土っぽいニュアンスが入り混じります。
南イタリアのワインはニンニクとも相性がいいです。例えば、餃子とワインを合わせてみたい、という時など、ぜひこの銘柄を試してみてください。けっこう合いますので。